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【bonjour records recommend】#22

2026.09.25

bonjour recordsによるMUSICレコメンドTOP5

ジャンル、国籍を問わず良いものをセレクトし発信するbonjour recordsより、レコードからレコメンド商品を選定。

レコードカテゴリーは新譜・旧譜問わずリイシュー盤まで、幅広い品揃えの中からおすすめの一枚をTOP5形式でご紹介。

MUSIC

👑 No.1
Saul Williams
Leap Life
¥8,360(税込)


詩人、俳優、監督、歌手、グラフィックのベルの作家とマルチな活躍をみせるSaul Williams(サウル・ウィリアムス)による前作から7年ぶりのアルバム。

Big Dadaからリリースされる今作は多彩で豪華な客演陣が参加しており、Massive Attack(マッシヴ・アタック)のRobert Del Naja(ロバート・デル・ナジャ)、Kamashi Washington(カマシ・ワシントン)、Carlos Nino(カルロス・ニーニョ)、Moore Mother(ムーア・マザー)、そしてGonjasufi(ゴンジャスフィ)というメンツはジャンル横断的な彼の作風を物語る。タイトルは自身の閏年の誕生日にちなんで名付けられ、パレスチナ、スーダン、ハイチ、コンゴ、イエメンで続く惨状を鑑みて、死者と交信しようとする試みとしている。サウンド面ではこれまでの実験的な志向を保ちながら、有機的なアンサンブルを前面に出し、エレクトロニクスと生演奏が自然に溶け合っている。スポークンワード、ジャズの抽象表現、ヒップホップのリズム、西アフリカのリズムやアンビエント、リチュアルなサウンドデザインが音の境界を曖昧にし、より抽象性を増している。長年追求してきた詩と音楽、政治と精神性、怒りと希望を穏やかな形で結実させた意欲作。

👑 No.2
The Cool Kids & Don Cannon
Gone Fishing [Anniversary Edition]
¥8,250(税込)


シカゴ出身のヒップホップデュオ、Chuck Inglish(チャック・イングリッシュ)とSir Michael Rocks(サー・マイケル・ロックス)によるThe Cool Kids(ザ・クール・キッズ)の2009年リリース作品のアニバーサリーエディション。

もともとミックステープとしてリリースされ、彼らのオフィシャルデビューアルバム『When Fish Ride Bicycles』の序章として機能していた今作。そしてNas(ナズ)、Lil' Wayne(リル・ウェイン)、Big Sean(ビッグ・ショーン)らとのミックステープで知られていたDJ、プロデューサーのDon Cannon(ドン・キャノン)が参加しており、彼のキャリアの中で最も成功しているのが今作でもある。2000年代後半の主流であった豪華絢爛なサウスのサウンドとは一線を画す太い808、スカスカなほど余白を残したビート、肩肘張らないラップが現代のアングラヒップホップやローファイにも通ずるミニマリズムは時代の先取りと言っても過言ではない。さらにオリジナルに加え「Champions」のリミックス、新曲「Big Fish Small Pond」、Ludacris(リュダクリス)とBun B.(バンB.)をフィーチャーした「Pennies (The Updated Rosters Remix)」などが収録。派手な客演や過剰なプロダクションはなく、センス一本で勝負を仕掛けた意欲作。

👑 No.3
dalek
Brilliance of a Falling Moon
¥6,050(税込)


アメリカ・ニュージャージー州ユニオンシティ出身のクスペリメンタルヒップホップ、オルタナティブラップユニットによる通算10枚目のフルアルバム。

タイトルはErik Larson(エリック・ラーソン)の小説「In the Garden of Beasts」の一節から取られており、現代アメリカ社会の痛みと抵抗、政治的抑圧や構造的不正義への批判というアルバムのテーマの暗喩的表現となっている。ノイズ、アンビエント、インダストリアルとヒップホップの枠を超えたスタイルで実験的でダークなサウンドテクスチャを構成。1998年のデビュー以来一貫したアティチュードと多様で雑食な音響要素の取り込みは最早、完全に成熟した形で結実したといっても過言ではない作品。

👑 No.4
Homeboy Sandman & Jack Splash
Resonance Frequency
¥7,700(税込)


2000年代後半から活動するクイーンズ出身のMC、Homeboy Sandman(ホームボーイ・サンドマン)と、20年以上にわたりさまざまなジャンルのサウンドを形成し、Kendrick Lamar(ケンドリック・ラマー)、Alicia Keys(アリシア・キーズ)、 Bobby Caldwell(ボビー・コールドウェル)、Ras Kass(ラス・カス)など多彩なアーティストとのワークを通して数々のグラミー賞を受賞してきた大物プロデューサーJack Splash(ジャック・スプラッシュ)とのタッグ作。

R&B、ソウル、ファンク畑で長く活躍してきたJack Splashと、リリシズムを重視し、コンシャスなスタンスで主にアンダーグラウンドシーンで活躍してきたHomeboy Sandmanとのコラボレーションは時代を超越した「1992年と2050年を同時に感じる」プロダクションに仕上がっているとのこと。ファンクとジャズの要素を感じさせる生演奏的なグルーヴの上で、Homeboy Sandmanが情報社会や現代の価値観を鋭く見つめたリリックを展開し、クラシックなヒップホップの質感と現代的なサウンドを行き来する。それはアングラシーンでコンシャスに活動してきたラッパーとソウル・ファンクを横断してきたプロデューサーの両者のコラボレーションだからこそ。

👑 No.1
Ras G
Blunts Rolled
¥7,700(税込)


LAのビートシーンを代表するプロデューサー、ビートメイカー、かつてLow End Theoryで活躍し、ヒップホップ、ジャズ、アフロ・スピリチュアル、宇宙思想を融合し、Ghetto Sci-Fiの先駆者、The Afrikan Space Programの長老Ras G(ラスG)による未発表曲18曲を収録。。

2019年に惜しくも彼は亡くなっており、亡くなった後にリリースされた本作だが、死後に寄せ集めたものではなく、Ras G自身が思い描いたミックステープの構成をそのまま実現した作品であり、その構成により一曲一曲をじっくり聴くというよりも、一本のスモークセッションを体験するように短いビートが次々に現れては消えていく。これはかつてのカセット時代のビートテープ的なムードも伴い、テープヒスやサンプルノイズは一切処理されず、歪みすらリズムの一部として鳴るさまは、土臭く肉体的である。また作品内で繰り返される「hood to heaven, ancient to future」のフレーズは、ストリートと宇宙思想、過去と未来、相反する概念をビートの中に混在させてきた彼の思想そのものであり彼の哲学を描いた一作品として存在する。